物語のないMONO-語り

中学生の海外生活の日々を描く

平凡な物語① でも②とあわせて読むと意味深くて考え直してしまう

ある村に、一人の住人に重症を負わせて逮捕された男がいました。男は故意にけがを負わせたわけではないのに、被害を受けた住民は体が弱かったこともあり、今にも死んでしまいそうです。その人が死んでしまえば被告人の男は懲役七年。かわいそうに思った神様はその男にチャンスを与えることにします。

「助けてください、、、優しそうなお兄さん、、、空腹で、、、今にも死にそう、、、お願い、、、毎日十円くれるだけでいいんです、、、それで、、、助かりますから、、、」

浮浪者に変装した神様は男のもとを訪ね、そう言いました。

これで、もしこの男が彼は本当は芯は優しいのだ、と証明することができたら助けてあげよう、と決めていました。

しかし、、、

「こんな大変な時にばかみてえな老人助けてられっかよ。死んだって知ったこっちゃない。見たことすらねえじじいの命なんていちいち気にしてちゃいられねーよ」

 

一日目、、、

神様は男のもとへ向かいました。

「うるせえ!」

二日目、、、

神様は男のもとへ向かいました。

「こっちもいそがしいんだよ!二度と来るな!」

三日目、、、

神様は男のもとへ向かいました。

「大体お前は誰なんだよ!知りもしねえ奴助けてる暇と余裕はねえんだよ!」

四日目、、、

神様は男のもとへ向かいました。

「お前を助けて俺の何の得になるんだっつーの」

五日目、、、

神様は男のもとへ向かいました。

「まだ生きてるんだから大丈夫だろ!他のだれかが助けてくれるから!他のだれがやってくれるから。」

六日目、、、

神様は男のもとへ向かいました。

「しつこいんだよ!大体死にそうってーのも嘘だろ?」

男は変装した神様を殴って蹴りました。少し罪悪感を感じたけれど自分は間違っていないといいきかせるのでした。

七日目、、、

神様は来ませんでした。

「あいつようやく来なくなったな。死んだのかな、いや、きっと誰か他の人に助けてもらってるのだろう。」

男は罪悪感をかき消すように言いました。

八日目、、、

警察は男のもとへ向かいました。

「判決が下った。」

九日目、、、

時計は男の残りの時間を刻んでいました。

 

死んだのは神様が変装した老人ではなく男が重症を負わせて死にかけていた住人だったということを、、、

男が十円をあげるというほんの些細なことを面倒くさがったことで一人の命がなくなったということを、、、

男の自己中心的な考えが村人を殺したのだということを、、、

自分の傲慢さと怠惰が自分を殺したのだということを、、、

男は最後まで気が付かなかったのであった。

 

「他のだれかがやってくれるから。」

 

「自分の行動が自分の未来を創る。良いようにも、悪いようにも。」

 

 

平凡な物語② 両方読まないと意味不明なので読んでください。②はノンフィクションです。↓

https://blog.hatena.ne.jp/K1K1uk/k1k1uk.hatenablog.com/edit?entry=26006613459657277