物語のないMONO-語り

中学生の海外生活の日々を描く

中級から上級へ!‐くじけずに難しい英語の本を読む方法‐自粛期間中古典や名作で英語力をアップさせよう!

私は三、四年ほど前にバルセロナのインターナショナルスクールに英語能力0で入りました。でも、もともと言語が好きだったことや、周りのサポートもあり、一年もたたずに普通にしゃべり、授業も問題なく受けられるようになりました。

でも、言語だけでなく、何事も0から90に行くのが簡単でも、最後の10%がなかなか手強く、完璧!と言えるようになるのには時間がかかります。

今年、ロンドンに引っ越してきて、現地校に入り、改めて、まだ私は成長できるなと思いました。特に成長したいのが単語。やっぱり単語のバリエーションが豊富だと文章を書いているときにかっこいいですよね。

そこで、単語を勉強するときに私が行っているのは読書。もともと本が好きなのですが、やはり読書は言語の習得に本当に効果的なんです!その国の文学と触れることで伝統や歴史も知れて、言語をより深い視点から学ぶこともできます。ネイティブみたいにしゃべれるようになるには、そこの国民と同じような価値観や考え方を経験することが大切ですもんね。

 

前置きが長くなりましたが、本題へー。

始めての英語の古典

私が初めて英語の古典を読んだのは去年、先生に勧められてでした。最初は抵抗があったのですが自分の英語をさらに次のレベルに持っていくためには自分の今のレベルの1.7倍くらいのレベルの本を読まないといけないな、と思い、勧められたJane Austen の Pride and Prejudice を読んでみました。

正直最初は「失敗した、、、」と思いました。まず英語が難しい。1813年に書かれたこともあり、単語や言い回しが古くて、何について話しているのか、ついていくので精一杯でした。お話もペースが速くてどんどん、という感じではなく、読んでいてあんまり楽しくないなあと。

でも、あきらめずに読み続けると話もひねりがあり、くすっと笑えるシーンがあったり、、、最後読み終えたときには達成感はもちろん、面白かったなあ、とさえ思えていました。難しくて大変だったのですが、私が好きなミステリー系とは違い、読み終わった後、ただ面白くて爽快感があるだけでなく素敵なメッセージを渡された気持ちになれます。苦労しながら歩いていき、その先で今にも破れそうな紙に包まれた特別で秘密にしたくなるような何かをこっそりと貰ったような、そんな感覚です。

でも、当分はClassic novelはいいや、と思いました。特別な贈り物ですからそう頻繁にもらうものではありません。

 

でも再び、、、なぜ一年もたたないうちにまた手を出したのか

Pride and Prejudiceを読んでいたのが去年の夏。そしてあんなに苦労をした思い出があるのに私は一年もたたずしてこの春また古典を手に取ったのです。しかも今回は前回の本より倍の厚さ。今度はJane Austen のEmmaです。

なぜまた読みたくなったのかというと

1.英語を上達させたい

2.Emmaの映画がやっていて本を読んでから映画を、見たいと思った

3.何だかまた古典にトライしたくなった

 

Jane Austenの作品を二作読んでみて共通して良かったこと

  • 昔の上流社会にいる気分になれる(舞踏会のシーンなど読み終わると自分もそのおしゃれで高貴な社会にいたかのような気分になれる)
  • 登場人物のキャラが濃くて面白い(ものすごく心配性なお父さんやいつでもどこでもマシンガントークを繰り広げる隣人。ステレオタイプや人間の欠点を大げさにした風刺的要素も楽しめる)
  • 強い女性(男女差別が普通だった昔の時代に書かれていたにもかかわらず、主人公は聡明で心の強い女の子。インスパイアされます。)
  • リアル(いわゆる何でもできる主人公ではなく、かならず欠点があり、そこがまたリアル。登場人物がみんなキャラが強くて目に見える欠点があるのでなかなかお気に入りのキャラクター、というのができなくて感情移入できないところがどんどん読み進められない理由かな、と個人的に思ったのですが逆にそれがリアルさを足しています。)
  • イギリスの18世紀ごろの暮らしを学べる(階級社会やその時代の人々の考え方を感じることができます)
  • メッセージがある(必ず色々なメッセージが隠されていて考えさせられます)
  • 英語のレベルアップ(やはり美しい文学に触れると言語能力もアップ)
  • 話が面白い(案外どんでん返しがあったり先が読めなかったり、普通に物語として楽しめます)
  • ジョークなど分かった時の爽快感(面白おかしく書かれている部分や、皮肉などに気が付いて、笑えると あっ今100年以上も前の人と共感できてる!と自分の英語能力にさらに自信がつき、何とも言えない爽快感を感じられます)

 

くじけずに読みきる方法

古典や名作って日本語でもなんだかとっつきにくいのにましてやそれが英語になると、、、

最初頑張るとその後楽しくなっていって上に書いたようなメリットがあるのですが、そんなに苦しんでまで古典を読む必要があるのか、ということですよね。それは、絶対に英語を上達したいのなら通るべき道ですが上達する前にくじけてしまって古典に悪い印象を持ってしまっては意味がありません。

そこで、Jane Austen の作品を二作読んでいるうちに私が気が付いた「こうやって読めばくじけずに、最後まで読める!」という方法を紹介していきたいと思います!

 

1.分からない単語はいちいち調べない!

単語学習のために読んでいるとしてもいちいち調べていたら全然進まず、疲れてしまいます。何度も出てきたり、この単語重要そうだな、と思うものだけを調べて、メモしておいてください。

2.重要じゃない章と重要な章を見分ける

〔私の考え〕昔は本は教養のためや、貴族が優雅に楽しむためにあったので、物語の筋を理解するうえで必要のないもの、ただ楽しむだけ、教養を高めるために書かれている章などが結構たくさんあります。私も最初のほうは全部理解しないと、と思っていたのですが読んでいくうちに「何となくわかっていればいいもの」と重要な部分の区別がつくようになっていきました。永遠と会話が続く場合や永遠と描写がおこなわれている章はキャラクターの個性をよりたたせるためだったり、昔の貴族のために物語を長く、読み応えのあるものにするためだったりします。今は本の中の意味のない文章は嫌われる傾向にあり、伏線を張ったり、物語を理解するために必要なものだけを書くほうが洗練された文章になるというミニマリストな考えが広まっていますが昔は「無駄」こそが芸術だという考えだったのだと思います。もちろんそのゆとりのある考え方も素晴らしくて、物語の別の楽しみ方だと思うのですが、最初から全てを分かり、楽しもうとすると途中で疲れてしまうので慣れないうちはあいまいさを許す、というマインドセットで読むとくじけずに読み進めることができると思います。

3.楽しむ

何事も楽しくないと続かないので「勉強」だと思って読むのではなく新しい境地に足を踏み入れる気持ちで未知の世界を、何が何か良くわからなくても楽しんでみてください!

4.パラレル読みする

ライトで簡単な現代の英語の本とパラレルで読むと、少し古典疲れしたな、と思った時に気分転換しながらも英語脳を停止させない、英語をとにかく上達させたい人には無理せずに成長を止めない良い方法です。このパラレルで読む本は自分の今のレベルと同じか、少し低めのレベルのものを選んでみてください。そうすると「分からない!」という古典を読んでいるときに感じてしまうかもしれないストレスを解消することができます。

5.インターネットは駆使する

今の世の中に生きている特権です!どうしても分からないな、という時はインターネットでそこまでのあらすじなどを読んでみてください!

6.声に出して読む

声に出して読むと内容が頭に入ってきやすくなり、会話のところなど、感情を入れて読むと劇みたいで楽しくなってきます。飽きてきたり、眠くなってきたり、何度も同じ文を読み返してしまう人、一度試してみてください!発音上達の効果も期待できます。

どうせ誰も見ていないんだから、恥ずかしいと思わず役者になった気持ちで!

 

まとめ

とにかく、古典を読んで悪いことなんて一つもないので深く考えず、とりあえず読んでみてください!Jane Austen の作品は素晴らしいものが多いですが他にも有名な作家がたくさんいるのでタイトルやあらすじ、カバーなど、惹かれたものを選んで読んでみたらはまってしまうかも!

英語中級から上級になりたいのなら、古典をトライ!そして古典にトライするのならおうち時間が増えている自粛期間中の今!

楽しみながら言語を上達させたくありませんか?