物語のないMONO-語り

中学生の海外生活の日々を描く

イギリスの高校生活-もっとも重要な試験GCSEについて ~これから始める人へ~

小学六年生の時にバルセロナのインターに入り、今は去年引っ越してきたロンドンで現地校に通っています。日本では中三なのですがこっちの学校では九月からY10,日本でいう高一になりました。Y10 と言えばこっちでは「あー大変な時期に入ったのね」という頷きを得る感じ。何故かというとY11の夏に受ける「人生を左右する」(By 先生達)重要な試験GCSEに向けて勉強が始まる年だからです。とはいえ試験は二年後だし去年とそんな変わらないでしょ、と笑っていた自分は甘かった、、、

ようやくクリスマス休暇に入り、時間が出来たので現実を思い出したくないなーと思いながらもGCSE year 最初の学期を振り返って大変なところ、知っておきたかった事、イギリス式と日本式のメリットデメリットを書いていきたいなと思います。

 

 

GCSEとは?

先生たちのGCSEの定義は「人生で最も重要な、あなたの未来を左右する試験」。

私は両親とも日本の教育で育ったのでGCSEの存在が身近ではなく、あまり大変なイメージもなく、この定義を聞いても「また大げさなこと言っちゃって、、、」と思っていたのですが試験に向けての準備に入る学年になり、ようやくその大切さを分かり始めました。

だいたい先生達はこうやって私達を脅した後きまって「ま、まだ二年後のことなので心配しないで」というのですが心配させたくないならそんな恐ろしいこと言わないで、、、というのが私の先生達への一番のアドバイス。

それはさておき重要な以外に一体どういう物なのかというと

  • 必須科目(英語、英文学、数学、理科三種)以外に四つ科目を選ぶ (システムは学校により違うのでこれは私の学校の場合)
  • 選んだ科目以外はもう授業としては勉強しない
  • ただし体育の授業は成績はつけられないものの、まだある
  • Y10から準備を始めてY11の夏に試験を受ける(つまり試験の範囲は基本的にこの二年間で勉強したこと)
  • 試験は各科目九段階で採点されその結果で行ける大学などが決まる
  • 試験の結果はその生徒の学力レベルの判断基準となり、仕事の採用などにも中心的にかかわってくる
  • つまりGCSEのスコアは一生ずーっと付きまとってくるもの

まあ最終的には先生の定義と同じような結論に至るのですが、もう少しだけ具体的にGCSEの社会における重要性と役割を伝えられたかな、と思います。

とここまでは調べれば分かるようなことなのですがここからは実際に私がGCSEに向けての勉強を始め、何が大変だったかなどを書いていきたいと思います。

 

いままでと比べて何が変わった?

1.宿題のタイプ

何が変わったと聞かれ真っ先に思うのが宿題。もちろん量も増えたのですが宿題のタイプがかなり変わったと思います。今までは割と復習シート、予習シートみたいなノリで問題をいくつか解く、というような授業の内容を理解していれば割と簡単に出来る宿題が多かったのですが、今年に入りどの教科でもエッセイなどただ知識を機械的に使うだけではできないような宿題が出る頻度が増えてきました。

例えば特に大変だった週の一週間で出た宿題を振り返ってみると、、、

月曜:英語-文法テストの予習

   古代文明-テスト勉強(次の日まで)

火曜:古代文明-登場人物についてのエッセイ(2-3ページを金曜まで)

    歴史-エッセイのプラニング(確かヴェルサイユ条約について)

水曜:課外アクティビティのミーティング

木曜:地理-授業で作った資料ファイルに目を通し重要な部分をマークする

      予習シート (両方次の水曜まで)

   フランス語-テスト勉強 (次の火曜まで)

金曜:算数-復習シート (月曜まで)

   化学-復習シート

   英語-短い小説を書く(5000文字ほど)

 

といったかんじです。どうでしょうか?日本もかなり宿題が多いのでなーんだこんなものか、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが私にとっては去年とかなりの差があったので新しいペースに慣れるのが大変だなと感じています。エッセイなどは心に余裕があるときに書きたくて週末まで置いておくのですがそうすると土日が大変になってしまい、、、バランスが難しいです。前は数週間に一個だったエッセイが一週間に二個出る場合や締め切りが土日をまたがない場合も増えてきたので時間との闘いでもあります。

 

2.時間制限

先生たちは試験はまだまだ先のことだというのですが授業では試験を意識する機会が増えてきているのを感じます。今まで授業一コマ+宿題を使って書いていたエッセイを30分で書き上げなければならなかったり、(試験本番では15分で書かないといけないものもあるらしい)質だけでなく時間も重要になってきました。今から特訓しておけば試験を受けるころには楽勝だと言われるのですが練習すればするほど不安になります💦

 

3.先生によって教え方に大きく差が出始める

生徒がたくさんいるので同じ学年に同じ教科を教えている先生が少なくとも4人くらいはいます。必然的に明らかになるのは各先生の教育方針と授業の進め方のペース。去年も同じシステムだったので先生ごとに進み具合や教え方は違ったのですが、今年になってそれが更に明らかになった気がします。テストの採点の仕方、宿題の量、授業の進め方、科目によってはテストの内容まで!どうしてもアタリの先生とハズレの先生が出てきてしまい試験の結果は50%くらい先生との相性に関係してくるな、と生徒たちは思い始めています。例えば英文学で使っている小説を私のクラスは先生がハイペースで進めるのが好きなので宿題として各自物語の最後まで読み終えたのですが、聞いてみるとまだ半分までしか進んでいないところもあるそうです。いい先生に当たる運も必要ですが、ハズレだとしてもその先生と二年間一緒なので早くその先生の教え方に慣れる適応力も鍛えられる気がします。

 

4.大学生みたいな、、、

Y10になって少しウキウキしているのはちょっぴり大学生風の授業方法です。英文学や、古代文明では使用する課題小説(英語では今年は1984、古典文明ではオデッセイ)が配られるのですが去年までと違い、学年の終わりに返却しなくてよいので好きなように本に書き込みなどができるのです。(いつもは日本のように教科書はもらえなくて借りるという形)本を読みながらコメントや意味、分析をペンで本に直接書きこむのは新鮮でなんか大人みたいだなーとちょっとワクワクしました。大きいファイルを使うことや、長い資料を斜め読みすることも多くなり最初は少し疲れますがGCSEの勉強期間に入り少し成長したことを実感できてモチベーションが上がった気がします。

 

後悔していること、知っておきたかった事

勉強する科目を選んだのは去年(Y9)の中旬。私は必修科目以外に歴史、地理、フランス語と古代文明(ギリシャとローマ)を選んだのですが正直たまに後悔することがあります。どの科目もとっても好きで楽しいのですが去年からはまた好みが変わったり将来の夢も変わったりしたのでもう少し後に選べた方がいいのにとイギリスのこの早い段階で進路を決めてしまう制度には少し疑問もあります。私はクリエイティブなことが好きで演技をすることやアートがすごく好きなのですが去年のドラマとアートの先生がイマイチで、大好きな趣味が試験のための勉強になってしまうと嫌かなという思いもあり、いわゆるCreative subjectを一つも選びませんでした。でも自粛期間中に前より絵が好きになり、将来クリエイティブな仕事をしたいという思いも出てきたのです。いざ学期が始まるとアートやドラマのように想像力を使い感情を体で表現する授業がない時間割が少し寂しく思えました。エッセイを書く科目をたくさん選んだこともあるのですが、リラックスできるような科目が少し欠けている気が、、、

まだ変えることはできたのですが時間割が大幅に変わってしまい、わりといい先生に当たっていたのにそれが変わってしまうのは嫌だなという思いと、アートやドラマはCourse workという試験以外の大変で大切な評価の対象があり今からそういう科目に移るとなると追いつくために死ぬほど"残業"をしなくてはならないので変えないことにしました。

たまにアートの生徒を見るとウっと後悔しそうになりますがじっくり考えた結果であり、やらない理由もたくさんあったのでしっかりと判断できたと今では自信を持てます。

私が今から選ぶ生徒に言えることがあるとしたら最後まで決めつけないこと。先生との相性などで結構科目の印象って決まりがちですが最後の最後まですべての科目の可能性を残しておいてオープンなマインドで考えてみてください。ArtやDramaは大変だとよく言われますがArtを選んだ子で他の科目に途中から変えた子も多いので(Course workがある科目からない科目に変える方は私が検討したような逆の場合より簡単)気になったらとりあえずやってみるというのも一つの選択肢ですよ。

まあ、人生を左右するといってもGCSEが全てではもちろん無いですし、この先もたくさん可能性やチャンス、オポチュニティはあるのでそこまで深く悩まなくてもいいとは思います。本当にやりたかったら何でもできる。(私もArt選ばなかったけどまだ将来的にクリエイティブな仕事に携わることを諦めていない☻)

 

結論、、、イギリス式のメリットデメリット

デメリット

  • 早い段階で科目を選ばないといけない
  • 頑張る人と何となくやっている人の差が出てくる(頑張って、出来る人は上のレベルのクラスに入れられたり学外テストのオファーをもらったりしてやる気があれば学問のスパイラルでどんどん上に行けるが、何となくやっていると置いていかれてしまう)
  • 教科書は配られるが普段の授業は教科書を使わないのでテスト勉強で教科書を使いたくてもイマイチどこに何が書かれているのか分からない
  • 板書を書き写すというよりも先生が口頭で言ったことやディスカッションででた良い答えを積極的に書いていく方式なので英語の聞き取り能力は重要

メリット

  •  試験の範囲がY10からの二年で学んだことなのでそれまでイギリス式で勉強していなくても遅れをとらない

  • 先生が全ての答えを与えず、ディスカッションなどで生徒も参加できるので授業が印象に残る
  • 自分で考えたり自分の意見を持つことが求められるので能動的
  • 効率よく働く能力が身につく
  • エッセイなど書く能力が鍛えられる
  • 暗記勉強が少ない
  • 先生によるとイギリス式は他のヨーロッパの国でもリスペクトされているので他の国の大学に行きたいとき通用する場合が多い(噂)
  • 頑張ると褒められる(日本より優秀な生徒を褒めて表彰するというのが多い気がします。日本の皆を平等にという方針も素敵ですがやっぱり人間褒められると嬉しいもの。やる気や、近い目標もできやすいです)

 

この記事の内容はほとんど私の経験をもとにしているので全てが正確、他の学校でも同じ、という保証はありませんが少しでもイギリスの現地校の様子をお伝えすることが出来たら良かったなと思います。やる前はデメリットが目立ちがちですが初めて見るとメリットもたくさん見えてきて、少なくとも毎日やりがいがあります。

皆さんもそれぞれ大変だと思いますが頑張りましょう☻

大変な宿題も、毎回いつ指されて意見を求められるか未だに緊張する授業も、、、きっといつか役に立つ日がくるんだろうな。

 

"withコロナ時代" イギリスの今の街中での対策とシステム-外食半額?マスクの使い方を知らない?

イギリスでは外食が出来るようになってから一か月以上がたち、今週くらいからはボーリング場などのレジャー施設が営業を再開しました。少しずつ「日常」に戻りつつあるイギリスですが、一方で緩和となると避けることができないのが感染者数の増加と、一体どこまでの増加を許容するのかの線引き。周りの国、スペインやフランスでは一歩先にこの問題に直面していて、先週の終わりごろ、イギリスの政府は水際対策を強化し、フランスから入国する場合の二週間の自宅隔離を義務付けました。その影響で私もフランスへの旅行をキャンセルに。電車は日付を変更できると言われたのですが、この状況ではいつに変更すれば安全に行けるのか全く分からない状況です。日本への一時帰国も同じ状況で、もともとは春に行く予定だったのですが、それを夏に変え、さらに冬に変え、、、と先が読めない中、延期続きです。

不安と疑問は世界共通ですが、対策やシステムは国によってずいぶん違うようです。私は日本のニュースを見ていてGOtoキャンペーンなど色々な日本の対策を知れて興味深かったので、今住んでいるイギリスで行われている対策や、街中の様子を皆さんにシェア出来ればな、と思います。

 

 

"Eat Out to Help Out" 「外食で助けようキャンペーン」で外食が半額!?

政府がおこなっているキャンペーンで、コロナの影響で大変な状況にある飲食業を助けようというキャンペーンです。月、火、水曜日の、認定されている店での外食が対象で、アルコール以外の一人ずつの食事料金が£10まで半額になる、という内容です。もちろんその値引きになった分は政府が負担。コロナ感染への恐怖で外食から遠のいている人たちに感染対策がしっかりされている店で外食を楽しんでもらい、同時に飲食店の経済が再び回るようにしようという考えです。

これが本当に良いシステムで、外食をしようという気持ちも上がりますし、旅行の時アパートではなくホテルに泊まると、毎日外食になってしまうので月火水だけでも半額になると食事代がかなり浮きます。

 

1/3の確率でマスクのつけ方間違えている、、、

日本は特に冬など、マスクをつけることが習慣になっているので、コロナでマスクをつけろと言われてもあまり戸惑いませんでしたが、外国では普段マスクは重度の感染症、または重い病気を持っている人がつけるもの、という認識なので初めてマスクをつけた、という人も少なくはありませんでした。慣れていないためか、怖い架空未来の映画で出てきそうなかなりごついマスクをしている人もいます。大は小を兼ねる、慎重な分には良いのですが、困るのは逆の場合。間違ったマスクのつけ方をしている人です。これがかなりの確率で、街中を見ると、三人に一人は鼻がマスクから完全に出ています。あくびをしてマスクがずれて鼻が少し見えちゃった、という程度のものではなく、完全に、意図的にその鼻たちは飛び出しています。(Google Map の外国語のレストランレビューの翻訳風w 分かる人は分かる)たぶん喋るときに使うのは口だからそこからしか飛沫は出たり、入ったりしないと思っているのでしょう。こっちからしたら、少し滑稽な姿です、、、

 

「待つべきか、待たぬべきか、それが問題だ。」-偽シェイクスピア

ほとんどどのお店も、一度に入れる最大人数が決まっていて、店の入り口に立っている人が人数を数えながら制限しているので人気の店や、小さい店だと入るために店の前に並んでいる人の列ができます。絶対に入りたい店は躊躇せず並ぶのですが、問題は並んでいなかったら入りたいけど並ぶほどではない店や、中に気に入ったものがあるかどうか分からないけど少し気になる店。そのもしかしたら好きかもしれない店のためにいつ入れるか分からないのに並ぶのか、というちょっとしたジレンマに遭遇するわけです。ショッピングモールに行ったり、ウインドウショッピングをしたりするのも、前よりは気軽ではなくなったようです。

 

ハンドサニタイザー恐怖症w

飲食店やお店、ホテルの入り口に必ず置いてあるのがハンドサニタイザー、手の消毒液です。普通だったら手がきれいになって、すっきりできるものなのですが何故かこっちでは1/4の確率でヌメヌメした液体石鹸のような物体が出てくるのです。ものによれば実際に軽く泡立つものも、、、ヌメヌメして、全然乾かないのでなんだか気持ちが悪くなってきます、、、

この前泊まったホテルでは、手をかざすだけで自動で除菌液が出てくるものが置いてあったのですが、その機械が一度に三度分くらいの量の除菌液を出すんです。しかもヌメヌメのやつを。二回目くらいからそれが恐ろしくて、手をかざすのを毎回躊躇しました。街中でもハズレ多めのロシアンルーレットみたいで、消毒液一つで一喜一憂します、、、

 

まとめ

感染者が減ったと思い、少しでも規制を緩和するとまた感染者が増えて、、、いつまでも消える兆しを見せないこの手強いウイルス。毎日不安と戸惑いの日々だと思いますが、面倒くさい感染予防をゲームのように捉えてみたり、ちょっとした面白い変化や風景を探してみたり、少しでも前向きな気持ちになれる時間を作ることが出来たらこのイヤミで意地悪な、人の不幸を見たいウイルスも手ごたえを感じられなくなり、飽きてくれるんではないでしょうか。そう願います。

各国で対策や状況が違っても、戦っている相手と、守りたいもの、戦う心と、守りたい気持ち、は同じだと思います。見えない敵には見えない武器、心の力で戦えばいい、なんてただの綺麗ごとでしょうか?でもたまにはそんな綺麗ごとが世界を守ってみてもいいんじゃないかな。

話題になっている美食探偵の最終回についての私の意見

先週の日曜日に最終回が放送された「美食探偵 明智五郎」。

実は去年一時帰国したときに本屋で私が気になっていた小説で、予告がテレビで流れたとき、「あっあの時の!」と思い、絶対に見ようと楽しみにしていました。最初は少し怖いかな?と思ったのですがどんどん話に引き込まれていって毎週の放送が楽しみになっていました。コロナの影響で撮影が難しくなった時の最後のモノローグのシーンの工夫も、更に世界観を深めていてすごかったです。

そんな毎週話題になっていた美食探偵もついに最終話へ。

この後どういう結末になるのだろう。あっと驚くひねりを作りながらも、ありふれた展開になってしまってはいけない、、、難しかっただろうなーと思いながら見ていました。

期待はしていたのですが、エンディングはなんとその高い期待をも上回り、私を圧倒してきました。驚いた。これ以上望めないほどの完璧なエンディングだったのです。物語として楽しめながらも、深く考えさせられる。最高だね、と私と母は終わった後の余韻を楽しみながら感想を言い合いました。

きっとこれは明日話題になっているだろうなーと思っていたのですがその予想は的中。しかし話題のなり方は思っていたのとはかけ離れていました。「美食探偵、最後まで視聴者を圧倒」、「今の時代を生きる我々の心に突き刺さるメッセージ」などポジティブなヘッドラインを予想していたのですが携帯のニュースに出てくるのは「がっかり」「無駄」などのネガティブな意見ばかり。もちろん、数多くあった意見の内のほんの一部だったとは思うのですが、私があんなにも感動したエンディングで、同じ日本人がこんなにも違う意見を持つなんて驚きでした。

「えっなんで?」ただただ疑問で食卓でその話題を口にすると母は驚きながらも、「視聴者はマリアが改心するのを望んでいたのかもしれない」と教えてくれました。なるほど、確かに元は被害者だったマリアが加害者になってしまったどころか気が狂った殺人鬼のまま死んでしまった、そしてシェフまで死んでしまった、というところに一部の視聴者は落胆と疑問を感じたのかも。

でも、私は個人的に両方の死に意味があった、と思います。

愛の力で目を覚ます、というのが理想的だったのかもしれませんが、現実ってそんなにシンプルで簡単じゃない。一度道を踏み間違え、そこから戻ってこれない人もいる。いや、戻ってこれない場合のほうが多いと思います。完全な悪人なんてどこにもいない。何にだって、誰にだって、理由があるし、物事にはそれに関わっている人の数だけ違うストーリーがある。悪と善の境界線、マリアはこの二つの関係がいかに難しいかを美しく表現してくれたんじゃないかなと思います。そんな彼女の死が何を象徴するのか、そんなことを考えてみると計算し抜かれた物語の圧倒的な完成度に驚かされます。

そしてキーパーソンであったシェフの死は確かに心が痛みました。彼は物語の結末にも深く関わっていた重要人物。マリアファミリーに一番に加入したにもかかわらずその中で常に一番「人間味」を感じられる人物、感覚が麻痺していなかった人物だったと思います。今までマリアを何回も手伝ってきた「犯罪者」なのですが最後は苺を助け、マリアをかばい、ヒーローのように死んでいきます。マリアは改心しなかったかもしれませんが、シェフの行動がはっきりと、道を間違えても心次第でいつでも戻れるんだ、ということを示してくれた気がします。個人的に印象的だったのはシェフが倒れたときの林檎と冷蔵庫の反応。マリアはまだ生きていて、警察に狙われているのに、彼女のことは見もせずに「シェフ!」と彼の元へ駆け寄ります。その瞬間二人にかかっていた魔法が解けたような気がして、心に残るシーンでした。

そして心、と言えば響きが似ているここちゃん。最後の彼女のシーンは強烈でしたね。マリアが死ねば終わりなのかと思っていたら、、、この世からそう簡単に悪は消えない。マリアは死んだかもしれませんが彼女の魂は不運なことにも、ここちゃんに受け継がれたようです。これを後味が悪い、すっきりしない、と思った方もいるようですが、私はよくある「to be continued」、「読者/視聴者のご想像にお任せします」系の終わり方とは違い、全ての付箋は回収され、パズルはすべて完成されながらも、終わった後に想像力で「遊べる」ようのパズルピースを一つプレゼントしてくれた、例えるとそんな感じのエンディングだったと思います。

 

結果的に、全ての謎は解決され、終わった後も視聴者を考えさせる。ただの爽快感のあるミステリードラマではなく、哲学的な要素も入っていて見応えのある、最高の作品だったと思います。

さすが美食探偵。高級レストランの食事のように、終わった後も余韻で楽しませてくれました。

今月の美味しいMONO-語り -抹茶わらび餅が取り戻してくれた笑顔

先週だろうか?もう少し前かもしれない。イギリスではお店たちが営業の再開を始めた。

正直最近、日本の緊急事態宣言が解除された後の様子を親戚の報告やニュースを見ながら羨ましく思っていた。解除されて大変なこと、直面している問題もたくさんあるだろう。でも、隣の芝生は青い、ということわざがあるように、よその国のほうが良く見えてしまう。

私は基本的にこのロックダウンの期間、やりたいこともたくさんあったし、かなり楽しんでいた。でも日本の緊急事態宣言が解除されてから「コロナじゃなかったらこんなことができた」という物が頭の中に次々と浮かんできた。9000キロ以上も離れている日本での宣言の解除が、今まで気が付いていなかった私の中の欲望をあらわにし、その欲望を抑えていた紐をまで緩めてしまったようだった。

「コロナ疲れ」ついこの間まで私とは無縁だった言葉をよく言い訳に使うようになっていた。たまにやってくる、この何だかだるい気持ちはそのせいだろう。でもある意味でコロナ疲れという言葉は私を救ってくれたのかもしれない、と今この文章を書きながら思った。いつもは楽観的な自分が急にどんよりとした気分になった時、この言い訳がなければきっと無理をして、元気になろうとしていただろう。コロナのせいだ、と思うことで被害者をよそおい、自分に優しくすることができた。ようやく自分も一歩遅れて世間に追いついたか、と心の底で、流行にギリギリセーフで乗れたかのような気持ちにすらなっていた。

 

散歩がてら、一番近くの街と呼べるエリアに足を運んだ。店が開いていた。

人々が店の前で並んだり、ワクワクした顔でテイクアウトを受け取っている様子を見て、母は「なんだか少し感動的ね」と言った。相槌を打ちながら私は前からやってくる家族を、作り笑いを浮かべながら左側に避ける。すぐさま、今度は前から大学生くらいの女の子たち二人がやってくる。今度は右側に避けないといけない。左、右、左、、、あからさまに避けていると見えないように、狭い歩道でいちいち微笑みながら、ステップを踏む。無意識に呼吸を止めてしまう癖はきっともうほとんどの人についているだろう。たまに「Thank you」と言われる。人を避けることで礼を言われるなんておかしな世界になってしまった。でもそのおかしな世界が日常になっていっているのも事実だ。もうぼーっと歩くなんてことはできない。常に前と後ろを見て、ぶつからないように、近づきすぎないように、、、歩くだけで神経を使うなんて、、、

それでも街に活気が戻ってきたのは嬉しいことだ。前は、ぶつかろうにもぶつかる人がいなかったのだから。オンラインで買ってサイズが合わなかった服を返しに母と私はBimba y Lola に入った。服屋さんに入るのなんて何か月ぶりだろう、、、ワクワクする気持ちと緊張する気持ちを抑えながら、店頭に置いてあるアルコールで消毒をして店に足を踏み入れる。「Good morning」、マスクをした店員さんの笑顔はどこか少し疲れて、こわばっているようにも見えた。品物の返品をして、せっかくだから少し店内を回る。

「Sorry but you are not allowed to touch anything. If there is anything that you want to see closely, please ask and I will show it to you.」

申し訳ありませんが商品には触れないよう、お願いいたします。気になるものがございましたら申し上げてください。

まるで高級ジュエリー屋さんのようだ。どれも可愛いなと思いながらも足早に通り過ぎて、礼を言って店を出る。私の中でショッピングの醍醐味は気軽に色々試せることだ。試着したり、手に取ってみたり、「いや、これはおかしいだろう」と何度も自分にツッコミながら見ていると突然「これだ!」というものに出会う。もちろんであった時の喜びは最高なのだが、宝探しと同じように、案外その探す工程が楽しかったりする。オンラインのほうが色々気軽な時代だが、ショッピングだけは実際に足を運ぶほうが気楽に感じる。店内を見ていると、可愛いけど店員さんにお願いしてまで見るほどの物じゃない、という結論に至るのは普通だと思う。そうすると結局オンラインで見ているのと同じなのだ。

もちろん、全てがこのお店みたいに徹底的な対策がされているとは限らない。たまたま一番最初に入ったのが「ちょっといいお店」だっただけなのだが、まだ日常に戻るまでの道のりは長いんだ、と痛感させられた。なんだかんだ言っていつかは日常に戻れるでしょ、という私の楽観的な考えがいかに浅はかだったか、、、

制限が緩まるたびに、私たちの心は引き締まっていく。

「日常に一歩近づいた」のと「日常に戻るのに一歩近づいた」にはかなり大きな違いがあるようだ。

 

日本に最後に帰国したのは去年の夏。一人で帰国したので母は一昨年の夏が最後だ。本当ならば今年の春休み、一時帰国するはずだったのだがコロナの影響で夏に引き伸ばしになっていた。でも思っていた以上にこのウイルスは強敵で、夏もキャンセルに。日本が大好きな私は一年に一回は日本に帰りたい、、、和菓子食べたい、ロフト行きたい、友達や親戚に会いたい、、、春にキャンセルになったときは「まあ、夏休みなら春より長く帰れるし」と意外と楽観的に受け止めていたのだが、マラソンでゴールに近づくたびに、ゴールテープを遠ざけられるような、そんな状況になっていた。

私にとって一年に一回の一時帰国はゴールのように、そこを目指して走っているというよりも、そこにあって当たり前のお楽しみ、一つの行事のようなものだった。行事ってそこに向かって毎日生きているわけではないけれど、その季節が近づくと無意識に楽しみになっていてワクワクしてくる、そんなものだ。別にそれまで意識していたわけではないけれど、その時期に近づいていきなり「あっはい、この行事は延期です。あと数ヵ月待ってください。」と言われると信じられない気持ちと悲しい気持ちが耳障りの悪いハーモニーを奏でる。「いや、冗談でしょ。もしかしたら、、、やっぱりあるよ、ってことになるでしょ。あと二週間したらもしかしたら、、、」無理なことが分かっていてもつい希望を持ってしまう。最初に引き伸ばしになったときは、夏になったら収まっていると確信していたけどその確信が見事に裏切られた今、次の約束は果たして守られるのか、延期の延期で迎えた運動会第三の開催日、また雨になって中止になるの?

 

そんな答えのない質問を聞き続けた六月、日本から一つの箱が届いた。家族ぐるみで仲良くしているお友達家族からだ。開けると、、、たくさんの日本の物が入っていた。その中に私はあるものを見つけてしまった。

和菓子。

私は大のスイーツ好きだ。中でも和菓子は一番好き。黒わらび餅、あんころ餅、くずもち、抹茶わらび餅。私たちのことを思いながらこうやって箱に詰めてくれている人がいる、有り難いことだ。

金曜日の夕方、家族そろっておやつの時間を迎えた。悩んだ末選んだのは抹茶わらび餅。大好きな抹茶と一番好きかもしれない和菓子の一つ、わらび餅が合わさったものなんて最高以外の何物でもない。お菓子に敬意をはらって特別な透明のお皿にだすとそれはまるで宝石のようだった。深緑色で半透明のまるいわらび餅はお皿の真ん中にどーんと座っていて、輝いていた。丁寧に抹茶きな粉をふりかける。隣であんころ餅にきな粉をかけている父は「富士山みたいだ」と言う。

「はあ」、と思わずため息をついてしまう。「はあって言うゲーム」だったら優勝確定だろう。それくらい気持ちが溢れでてしまうほど美しいのだ。そう、和菓子は美味しいだけでなく美しい。味までもが繊細で、イマジネーションと夢に溢れていて、芸術的なのだ。完璧な作品に私はスプーンをいれる。抵抗もせずすんなりとスプーンを受け入れてくれたわらび餅を口に運ぶ。この瞬間が一番ワクワクする。どんな味だろう、想像が膨らんでいく。

「あー」

本当に美味しいものを食べたとき人はちょっと不思議な効果音をだすのだと知った。そしてすぐさま「口に運んでいる瞬間が一番ワクワクする」という暴言を撤回する。この小さな一口がこんなにも人を幸せにすることができるなんて。スイーツの食感を説明するときにのどごし、という言葉を使うのは変かもしれない。でもこのわらび餅は舌ざわりが良い、だけでは終わらないのだ。久しぶりの和菓子だったから興奮したのかもしれない、いつもより美味しく感じたのかもしれない。食べ物は五感じゃなく、六感全てで感じるものなのかもしれない。食べ物一つ一つに思い出が混ざっている。でも食べ物のすごいところは同じものをもう一度食べたとき、新しい思い出が練りこまれるのだが、その時に前の記憶が消えてしまうのではなく、より鮮明になるのだ。食べ物は食べるたびに一人一人の中でアップデートされていく。だから美味しいもの、記憶に残るもの、は何度食べても飽きないのだ。

「冬に帰れるかもしれない。冬だったら福袋買えるなー。お餅が美味しいなー。冬の温泉は最高だよなー。」わらび餅のおかげで自然と楽観的になっていた。難しいメッセージとか、哲学とかを押しつけてくるわけでもなく、ただ幸せにしてくれる。

 

少しは家でのんびりする時間が欲しいなと思っていたところにその願いがロックダウン、という形で叶う。するとすぐさま早く外に出たい、と。こんな風に良くも悪くも複雑な人間を一時的にでもシンプルにしてくれるのは食べ物だ。

七月はどんな美味しい物語が待っているだろう。

 

*ちなみに和菓子は金沢兼六庵というところの物らしい。ごちそうさまでした。

 

 

 

お金使わずにストレス発散♡ オンラインウィンドウショッピングが最高だった

 

日本は緊急事態宣言が解除されましたね。解除されてもまだ日常には戻れず、大変だというのは分かっているのですが、それでも少しうらやましく思ってしまう私です。おうち時間は結構充実していて楽しんでいたのですが、さすがにそろそろ疲れが出てきました、、、大好きな旅行に行きたいし、ショッピングもしたい、日本の家族にも会いたい。今週は学校がお休みだったのですが、逆に疲れがどっと出ました。

そこでどうにかしてストレス発散できないかなーと考えていて、ユーチューブを見ていると「一日買い放題でストレス発散」という動画を見つけてこれだ!と思いました。普段あまり物欲がなく、買い物に行っても飽きてしまうのですが、行けない、となるとなぜか逆に欲しいものがたくさん出てくるという、、、なんとも面倒くさい脳。自粛期間中ユーチューブを見るようになったり、雑誌を読むようになったり、少しファッションにも興味がわいていて、、、(いやだからなぜファッションに興味がわくのがよりによってこの時期なの?今まで少しも興味なかったじゃん、、、)

日本大好き!だけど一年間帰れていなくて、予定していた夏の一時帰国も無理だから日本の物とか買いたい!でもオンラインで買ってもおじいちゃんにこの状況で送ってなんて言えないし。

あー人生初めて爆買いしてストレスふっとばしたいなー。

 

そして私はひらめいたのです。

オンラインウィンドウショッピングをしよう。

ショッピングの醍醐味って意外と買うこと自体じゃなくてふらーっとお店に入って気になるものを見てみる、ということな気がします。だから買わなくても見ているだけでストレス発散になるのでは?

最初は三十分くらい暇つぶしにでもやろうかと思ったのですが、始めてみるとハマってしまって、、、結構な時間「ショッピング」していました。

やってみた感想や、よかったお店を紹介するので少しでもストレスが溜まっている方は読み進めてくださーい!

 

どうやってやるの?

1.好きなお店のウェブサイトにいく

2.ブラウスする

3.気になったものを片っ端からチェック

4.好きなものは迷わず「prt sc」 でスクリーンショットをとる

5.あとでフォルダーを作ってスクショ写真をいれる

6.「買ったもの」を眺めながら満足感に浸る

 

説明する必要のないほど簡単。でもスクショの部分が結構大切。ボタンを押すことで購入ボタンを押したように、買った気分になれる。そして後でみかえせる。

 

ストレス発散だけじゃない!メリット

  • 自分の好きなものの傾向がみえる
  • 本当に必要なものが分かる(似たものを何回か選んでいたりしたら本当に欲しいもののはず)
  • スタイリング写真が自分のコーデの参考になる
  • 友達とビデオ通話しながらやったら一緒にショッピングに行った気分になれる

普通のショッピングと比べて良いところは?

  • 海外の物も「買える」(普段だったら送料とかすごいことになっちゃう海外でしか売っていないものも何も気にせず楽しめる。私の場合は逆で、日本の物を楽しんだ)
  • 迷わなくていい(買うとなると本当に必要かな?どっちがいいかな?など考えないといけなくてそれがまたショッピングの醍醐味でもあるけれど、疲れちゃうときも。オンラインウインドウショッピングはお金を使わないから悩まず気に入ったものをポンポン選べる。)
  • 無駄遣いしないで済む(普通のウインドウショッピングだと可愛いなーと思って衝動買いしちゃうことも。でもオンラインでスクショとかしていると物欲が落ち着いてくるし、配達手続きをしている間に頭が冷えて、無駄なものを買うのを防げる)
  • 隙間時間に楽しめる(ショッピングに行くと思っていたより時間がかかっちゃうことも。オンラインなら少し開いた時間、仕事の合間などに楽しめる)

良かったお店/ウェブサイト

 

ウェブのレイアウトが見やすくて気分上がるで賞:GU

探しているものをすぐに見つけられる!テーマ分けもあるし、トップス、ボトムス、という風にアイテム別でも分けられているから探しやすい。他の店のウェブサイトと違って、細かい分類もあるけど、細かく狭くターゲットをしぼらなくてもwomen, アウター、などざっくりとした分け方もあるのでウィンドウショッピングに一番近い、気軽な見方ができるのが良かった。GUならではのシンプルだけど一工夫ある服や、おしゃれなコーデ紹介で気分も↑

 

便利で賞:.st 

オンラインショッピングモールみたいな感じで色々なブランドが入ってる。個人的にはrepipi armario 以外はきれいめカジュアルや大人シンプルな服がそろっているブランドが多いかな?という印象。ただブランドリストには名前しか書いてないのでどんなお店かクリックするまで分からないというのがあまりたくさんのブランドを知らない私としては少し不便ではあった?かも。でも逆にどんなお店だろう、とわくわくできて楽しかったりもする。

 

見ているだけで楽しくなるで賞:PUNYUS

カラフルでユニークで、、、見ているだけでも楽しい!いつもだったら買うの勇気いるかな?という物でもウインドウショッピングだからスクショして楽しんじゃおう。これまたGUのように見やすいし、探しているものがあっても無くても気軽に楽しめる。

 

色々な楽しみ方があるで賞:CANMAKE

メイク用品の販売だけでなく、メイクレッスン動画や、バーチャルメイク試し、カラー診断など色々な楽しみ方ができるCANMAKE のウェブサイト!自分に似合う色を探したり、加工機能で気になる化粧品を試したり、実際のショッピングではできないこともできるのが魅力!カラフルでスイートなウェブのデザインにも注目。

 

買い物だけじゃないで賞:LOFT

私が大大大好きなLOFTのウェブサイトは買い物だけでなく、文房具、チェキの使い方や、今人気の雑貨についての記事も読める!短い動画なども楽しめて👍

 

まとめ

オンラインショッピングは買いすぎちゃいそう、普通の買い物よりつまらない、という見方もありますが、こんな風にウインドウショッピングを楽しんだり、オンラインでしかできない機能を活用したり、メリットもたくさんです!実際にお店に行く前の下見や自分が何が必要か、頭の中を整理することもできるので、普通にお店に行けるようになっても活用できるかも?ストレスが溜まりやすい今の状況なのに、ストレスをいつもみたいに発散できない、、、そんな今だからこそオンラインに頼ってみるのも良いのかもしれませんね!

 

 

 

イギリス外出緩和-数か月ぶりの遠出でFarmers' Market へ

先々週の水曜日、5月13日くらいから外出が緩和され、回数制限なしの外での運動、少し遠くまでの外出などが可能になったイギリス。

先週の週末、私は家族と一緒に2,3か月ぶりに車で少し遠くまで行き、散歩を楽しみました。その時に立ち寄ったFarmers' Market (産地直売売り場?)と公園の様子を写真とともにお伝えします。

f:id:K1K1uk:20200527005736j:plain

まずはこちらの看板。ソーシャルディスタンスや大勢での集まりについて、公園での感染防止のためのエチケットやルールが絵と文字で分かりやすく、目を引く赤い看板にかかれています。この看板は公園の入り口だけでなくいたるところにありました。

この公園の中にFarmers' Market があります。無農薬、オーガニックな野菜や果物、美味しいパン、ケーキやお肉などが売っています。いわゆる市場みたいに値段は安くないのですが、味が良くて体にもいいものが売っているのでイギリス人からも人気です。ストリートフードなどが売ってあるお店もあるのでお昼ご飯も楽しめます。日本の農家直売のように週に一回?土曜日の午前中にやっているところが多いです。

 

今までのようにフラーっと入ろうとしたらなんと長蛇の列、、、

意外に早く入れたのですが、「これからお店などが開いても今までのように気軽に立ち寄ることが出来るようになるまでにはまだ時間がかかるんだ、、、」と実感しました。

f:id:K1K1uk:20200527210019j:plain

”Shop quickly to make room for others"

f:id:K1K1uk:20200527210221j:plain

”Smile and the world will smile with you"

列の横にこのような黒板にメッセージや、お客さんへのお願いが書かれたものが並んでいました。”Shop quickly to make room for the others”-「出来るだけ多くのお客様が楽しめるよう、お買い物はできるだけ速やかに済ませてください」や、”Smile and the world will smile with you"-「笑っていれば世界もあなたと共に微笑むよ」、など前向きな応援メッセージも。

f:id:K1K1uk:20200527221203j:plain

マーケットの様子。人数制限があるので閑散とした雰囲気。人にうっかり近づかないように、でもあからさまに避けているように見えないように、、、そんな緊張感が漂っているのは写真で伝わるかな?

でもマーケットが開けられるくらいの状況まで来たんだ、と少し感動して、またお客さんたちがお店の人たちと楽しそうに会話をしているのを見て嬉しくなりました。人が会話をしているだけで喜べる。一つのものが無くなることでその大切さに気が付き、存在に感謝できるようになる。よく言われることですが、まさかその失われるものが私たちの日常全てになるとは思ってもいませんでした。この自粛期間中自分と向き合う時間が増え、今まで少し靄がかかっていても立ち止って綺麗にする余裕がなかったものをしっかり布巾で拭いて、透明にすることができたと思います。何の話をしているんだ、という感じですがつまりは少しはこのウイルスに感謝しているということです。もちろんそれが人々に与えたたくさんの苦しみと悲しみを無かったことにするわけでは全くないのですが、憎いものにこそ感謝の気持ちを持てるようになりたいな、と。それこそが本当の勝利への第一歩なのではないかなと思うこともあります。

f:id:K1K1uk:20200527222818j:plain

 こんな感じで見晴らしが良いところでお昼ご飯を、、、と思っていたらソフトクリームを売っているトラックを見つけてしまいました、、、数か月ぶりのお出かけでソフトクリームを見つけて食べないなんてアイス類好きとしてそんな裏切りはしません(笑)

f:id:K1K1uk:20200527223406j:plain

はいーちゃっかり買いました。写真がピンボケしていたのでフィルターで誤魔化しておこう。便利な世の中だなー。

前イギリスでソフトクリームを食べたときは半分マシュマロでできているのかな?という感じの舌触りと味で冷たくもなかったのですが(それはそれで美味しかった)このソフトクリームはしっかりバニラ風味で冷たかったです。去年まで住んでいたバルセロナにはソフトクリームなんて売ってなかったのでイギリスでは売っているのを見るたびにテンションが上がります。

 

そしてデザートの後はお昼ご飯。

f:id:K1K1uk:20200527224215j:plain
f:id:K1K1uk:20200527224030j:plain

Moussaka と Tzatziki chicken.

かなりボリューミーなのに両方あわせて2000円いかない値段!

Moussakaを食べるのは初めてだったのですが、後を引く美味しさ。でもハーブが少し効いているから好き嫌いは分かれるのかな?見た目はラザニアなのですが、下から芋とナス、ひき肉、そして一番上が固形状のクリームソース。下の部分は肉じゃかみたいな優しい味で、上はチーズとクリームソースなのに全くヘビーじゃなくてさっぱりしていました。家庭料理なのかな?

 

f:id:K1K1uk:20200527225208j:plain

その後は公園の中を歩いたのですが、、、見つけました!

何かというと、自然のプールです。ずっと先生などが教えてくれたり、噂では聞いていたのですが、見るのは初めて。今日歩いていたHampstead Heath には夏に泳ぐことができる自然のプールというものが存在するのです。(男女混合、男用、女用、と分かれている)今はもちろんダメなのですが通常ならこれくらいの季節?にこの奥で泳げるんだとか。うーんあんまり泳ぎたいと思うような水の質ではなかったのですが、まあイギリス人には魅力的に見えるんでしょうね。それか、ただ 水に入りたいだけかもしれない。

どっちにしろずっと気になっていたので発見できて良かったー。

 

その後も散歩を続けて公園を出ようとしたら、男の人がわざと、私たちが通るときに、吹きかける勢いでものすごく咳をしてきましたが、、、(してきた、といっても私たちに向かってではないので大丈夫です)ごめんね色々楽しすぎておじさんのその一つの行動じゃ私を嫌な気持ちにはできないから。むしろブログに書くネタが増えた、と心の中でニヤリと笑っている私でした。おじさんもう少し演技力あげよっか😀わざとらしすぎて笑いそうになっちゃったよ。

 

ということで私の数か月ぶりの遠出について書いていきましたが、何となく食べ物が多い記事だったので最後も食べ物で締めようかな。マーケットで一目ぼれした可愛いパンちゃん達と、抹茶が好きすぎる私が緑だから、という理由だけでイチかバチかで買ってみたら本当に抹茶で、美味しすぎた、というケーキの写真です。

f:id:K1K1uk:20200527231125j:plain
f:id:K1K1uk:20200527231028j:plain



感謝や喜びを近くで伝えあい、分かち合えるような世界が早く訪れますように。

色々な人が「もう昔の世界には戻れない」と言っていますが、戻れないと断言できるのと同じくらい「戻れる」と断言できると思います。今までも色々なことを乗り越えてきた私たちなんだから今回も乗り越えられない理由がない!

私にできることは少ないけど、ポジティブなエネルギーと優しさを周りに振りまければな、と思っています。だから、というのもおかしいけど、これからも私のブログはハッピーエンド。

 

 



 

 




 

 

 





 

オンライン○○ばかりで心も体も疲れている人必見!PCメガネ初めて買ってみた‐レビュー

仕事も、学校も、飲み会も、全てオンラインな今の世の中。きっとそろそろ疲れてきたという人も多いと思います。

私は毎日朝から夕方までオンライン授業なのですがもともと疲れやすい私の目は限界を迎えていました、、、

そこで私はひらめいたのです、、、ブルーライトカットメガネを買おう!(たぶん誰だって思いつく)どれだけ効果が出るのか、全く分からなかったのですが、これで目が痛くなるのがなおるかも、と期待しながらオンラインで購入したのでそれの紹介と、一週間つけてみた感想を書いていきたいと思います。

 

 

メガネを使っていないとき

  • 一時間ほどコンピューターと向き合っただけで目の上のあたりが痛くなってくる
  • だんだん画面をまぶしいと感じ、目を知らぬ間に細めている
  • 目が痛くて夜なかなか眠りに落ちれない
  • 目の疲れのせいで体全体が疲れてくる
  • 少し気持ち悪くなる
  • 頭も少し痛い

購入したブルーライトカット眼鏡

Amazon ukで買ったのですが良さそうだなーと思って買ったのがこちら↓

f:id:K1K1uk:20200524024314j:plain

Firmoo というイタリアのオンラインメガネショップの ”Blue Light Blocking Glasses Clear Frame" です。せっかく買うのでおしゃれでクオリティがいいものがいいなと思って迷った末にこのクリアフレームのものにしました。形は”over sized round" で大きめのサイズです。色やデザインはこれ以外にも可愛いのがたくさんありました。もちろんシンプルなのもありますし、ほとんどどれもユニセックスで男女両方使えるようになっています。

 

この眼鏡にした理由

  • 可愛い(せっかくだから気分も上がるようにスタイリッシュなものがいいなと思いながら探していたのですが、ショッピングに行けない今だからメガネ一つでも悩んでいるだけで楽しくなっちゃいました。前眼鏡をかけていた時に緑のものをかけていたら日によってその色が顔にうつってしまうことがあったので今回はライトな色が良いなと思っていました。そしたら目に留まったのがこれ。かけている人を見たことがあったので憧れていて、ノーズパッドもついていたので即決定!)
  •  他のPCメガネよりレンズが黄色くないから自然に見える
  • 軽い
  • クオリティとデザインが売りの会社(しっかりしたメガネ専門店から買いたかったから)
  • レビューが良かった(不良品だった時の対応も良かったとのこと!)

 

見た目などの感想

  • 写真の通りで可愛い
  • プラスチックだけどメガネケースもついてくる
  • なんとスペアのノーズパッドとノーズパッドを修正するピンセット?もついてくる
  • 普通の眼鏡みたいで全然レンズの黄色さも目立たない(というかほとんど分からない)

かけてみた感想

  • 最初一瞬慣れない気がするけど五分もしないうちに慣れて全く気にならないように
  • 日本人の低い鼻にもフィットしてそんなに落ちてこない(たまにずれてくるけど気になるほどではない)
  • かけると周りが少し暖色がかる(PCの画面もきつい青白い色ではなくなる)
  • 気になるほどの色の違いではないが(他のものに比べたらきっと黄色さが薄いほうらしい)色の微妙な違いなどが大切なデザインの仕事などをコンピューターでやっている場合は少しの違いもダメなのかも?私のように普通に学校の勉強をしている分には全く気にならない。むしろ色が暖かみを増して目がリラックスした状態でいられる。
  • ファッションの一部としてもいい感じ(ずっと家にいる中少し気分が上がるかも?)
  • 鼻や耳にも負担がかからない(軽いのであとにもならないし耳も痛くならない)

一週間かけてみて

  • 目が本当に疲れない(効果には個人差があるみたいですが私にはとってもあって、コンピューターを使う授業が多い日でも目が痛くなることがなくなりました!)
  • かけてないときに疲れやすくなる(目に負担が少ない状態に慣れてしまうので、かけるのを忘れたときは前よりすぐに目が疲れる気がします)
  • 目を大切にできている気がして罪悪感がなくなる(自分の目を傷つけている、と思わなくていい)
  • 夜気持ちよく寝れる(目の痛さに悩まされなくて良いようになりました!)
  • コンピューターを使うのが少し楽しみになった(前まではあー目が疲れるなーと思っていたのが、いつもとの変化や、効果を感じるのが楽しみになる)
  • それでもずっとコンピュータだと目が疲れてくる(前より断然疲れなくなりましたが、学校の後にオンラインで塾などがある日はさすがに疲れました。でもその後のリカバリーが速い気がする)

まとめ

今まではあまりコンピューターなどと縁がなかった人でもテクノロジーに頼らなくてはない今の状況。慣れないことだらけで精神的に疲れている方も多いと思います。効果はもちろんですが、買うことで一つワクワクが増えるというメリットもあるので是非!

非日常が日常になろうとしている。最初珍しさがあったこの生活にも飽きて、疲れがでてきた今こそ変化は刺激を与えてくれると思います。どれにしようか迷うことも、届くのを待っている間も、効果を試している時も、楽しんでみてください。

今だからこそ感じられる暖かみや感情を大切にして、今だからこそ出来ることを楽しんで、支えあいながら頑張りましょう☻